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クリスマスローズの育て方・ヘレボルス属の病気と害虫・予防と対策 |
| クリスマスローズを蝕む害虫 (アブラムシ・スリップス・よとう虫・絵かき虫・ダニ・蝶・シジミチョウ・ハマキムシなど) |
クリスマスローズは他の植物に比較し害虫の被害は多くはありませんが、駆除しなければならない主な害虫はブラックデスなどを媒介すると考えられているスリップス(アザミウマ)やアブラムシ(アリマキ)・ダニなどが対象になります。![]() ビニールハウスなどや都市部などでは気温の温暖化に伴い、厳寒期などでもアブラムシの発生が確認されていますので、冬だからと言って害虫の被害は無いとは言えません。 アブラムシ(アリマキ)はクリスマスローズの蕾の中などで越冬していますので、蕾の中や新葉ににアブラムシを発見しましたらアブラムシのついているクリスマスローズの蕾や葉は切り取って焼却し殺虫剤を散布します。 郊外や田園地帯ではアブラムシの天敵としてテントウムシ、クサカゲロウ、ヒラタアブなとのアブラムシを補食する昆虫の幼虫や寄生蜂がいるので保護し利用する。 アブラムシと同等にクリスマスローズに大きな被害を与える昆虫には、スリップス(アザミウマ)が挙げられます。花卉類にはミカンキイロアザミウマやミナミキイロアザミウマ などが多く発生し、農薬などの感受性が低く防除は困難とされていますので十分な注意が必要です。 原種のニゲルなどにはホコリダニなどのダニ類が、空気が高温で乾燥している季節に多く発生してきます。ホコリダニなどのダニの仲間は、アブラムシやスリップスなどの昆虫とは違いクモに近い仲間で、通常の昆虫用の殺虫剤でのダニの駆除は非常に困難です。 ダニ専用の駆除剤(スミナイス・オサダン等)を高温で空気の乾燥しているときなど定期的に散布し、水やりの時にダニの住みかになっている葉の裏側にも水をかけ、ダニなどの害虫を水の力で葉などから落としてしまいます。 微少な昆虫の被害を事前に見つけるには葉の観察が必要です。 時々は虫眼鏡などでクリスマスローズの葉の裏や蕾・芽などに、これらのホコリダニやスリップスなどが発生していないかを観察し、下に掲載している捕虫シールなどで吸汁昆虫を補虫します。 捕虫シールにはスリップスなどに効果があるブルー、ダニなどに効果のある黄色のものがある。 ![]() クリスマスローズのガーデンハイブリットなどの幼い葉に小さな穴が開きましたらよとう虫を疑ってください。特に有茎種のアーグチフォリウスやフェチダスなど葉の鑑賞価値があるヘレボルスに多く発生します。よとう虫はクリスマスローズに大きな被害は与えませんが蕾などを食害されますので、用土の中にオルトランなどの浸透移行性の殺虫剤を撒き退治するのが良いでしょう。 ![]() 絵かき虫はハモグリバエの幼虫が植物の葉の内部に進入して現れるものです。 これもよとう虫同様殺虫剤で退治できますが、葉の表面の白い筋をよく見ますと黒く細長いものがあり、これがハモグリバエの幼虫ですので堅いピンセットなどでつぶしてしまいます ![]() 秋になりますとシジミチョウがクリスマスローズの葉に卵を産み、孵化した幼虫が新葉を食害します。都市部でも田園地帯でもシジミチョウは多く発生しています。 シジミチョウなどの昆虫類からの被害は少ない。 ![]() ハマキムシは蛾の幼虫で約300種の植物を加害し、写真のように糸をはきだし葉を丸め、幼虫は新しく発生した葉を食害する。 クリスマスローズでは特に原種ニゲルやニゲルとの交雑種に多く発生し、ガーデンハイブリットには比較的少ない。ハマキムシは年に4回程度発生するので、防除はスミチオンやマラソンを発生初期に散布し、巻かれた葉の中にも薬が入るようにする。 ![]() ホコリダニやスリップスなどの微少昆虫による食害痕と考えられる(特に発生したばかりの葉に注意する)。 ![]() |
| 灰色カビ病・立ち枯れ病の予防と対策 |
![]() 灰色カビ病・立ち枯れ病などカビ(ボトリチス菌など)によって起こる病気の被害から逃れるには、殺菌剤に頼るだけでなく病気の伝染源となる枯れたり腐ったりした茎や葉・花などを取り去り株の周囲を清潔にすることが重要です。 特にガーデンハイブリットなどは冬に近くなった頃、その年の春に出た葉を切り取ってしまうことが多いため、ちょうど梅雨の頃になると残された茎が腐って病原菌の住みかになり灰色カビ病などの被害を大きくしますので、この腐った茎などは5月から6月にかけて抜き取って鉢の土を清潔にします。 |
| 軟腐病の予防と対策 |
| 軟腐病の発生は夏から秋にかけてで、そのころに葉・茎・根を切ったりすると、その切り口から水などに伝わって病原菌が植物の体内に入り込み軟腐病を引き起こしたり、ナメクジやカタツムリなどの食害の傷口から菌が侵入したりします。 多くの植物が罹る病気の原因はカビの種類が多いのですが、この治療困難な軟腐病の原因は「細菌」による病気です。灰色カビ病の原因ボトリチス菌などと同様どこにでも住んでいる病原で、軟腐病に罹らないようにするには軟腐病の発生期にクリスマスローズの茎や葉・根などに傷を付けないようにすることと、窒素肥料を多く与えてクリスマスローズを軟弱な体にしないように注意することが大切です。 また軟腐病が多く発生する夏から初秋の季節にはクリスマスローズの茎や葉を切ったり、根をほぐしたりの植え替えをしないように注意しなければなりません。 台風の風などで茎などが折られる被害が多く、軟腐病の発生が予見されるときには罹ってしまってからでは治療効果のある薬剤はありませんので、7月頃から予防的にキノンドーやビスダイセンなどの薬剤を散布すると有効です。 |
| 不快害虫・ナメクジ・カタツムリの退治方法と予防 |
| ナメクジ退治方法 @空缶や使用しない皿にビールを入れナメクジの出てくる場所に置き、ナメクジがビールを飲みに缶に入りおぼれ死ぬようにする。これはかなりナメクジ退治方法としては一般に知られているのですが、虫嫌いのご婦人には後の始末が難しそうです。 (発砲酒の効果は不明) Aバナナやリンゴなど果物の食べカスを鉢の近くに置き、夜になって果物を食べに来たナメクジを箸でつまみ取る。 Bメタルアルデヒドを含んだ粒剤(ナメキール)をナメクジの出てくる場所にばらまいて退治する。 ナメクジ予防 @油かすなどの有機肥料はなるべく使わない。クリスマスローズは6月以後の季節は肥料を与えませんので有機肥料のカスは必ず取り除く。 A鉢の近くを水でいつも湿らせたままにしない。 B鉢の周りを、鉢から飛び出た土や肥料かすなどを放置しない。 C鉢の下の通風を良くする。 D鉢の中程にナメクジが忌諱する銅線を巻き付ける。 Eナメクジ退治のスプレーをナメクジの出る場所に噴霧する。 |
| ダニによるクリスマスローズの被害 |
| クリスマスローズの被害にはホコリダニなどダニによる被害が有り、モザイク病やブラックデス(黒死病)などウィルス性と思われる病気の原因となります。 ダニは草花を栽培している所にはどこでも生息し草花の花や葉から吸汁します。 ダニが多く発生する季節は温暖な地方で主として4月頃から11月頃となります。 このダニは空気が高温で乾燥している季節に多く発生し、卵から成虫になる時間も非常に短くウィルスを保毒している可能性が非常に高いため、油断していると植物性のウィルス病にかかる危険性が非常に大きくなります。 ダニを退治するにはスミチオンやマラソンなど一般の殺虫剤では効果がありませんのでダニ専用の農薬を使用し、ダニに薬剤の抵抗性を付けさせないよう有効成分が異なる薬剤を交互に使うことが大切です。ダニ専用の薬剤を1週間から2週間の期間をあけ交互に散布します。またダニ専用の農薬にはダニの卵・幼虫・成虫別に効果が異なりますので、それらの状況にあった農薬を使用します。 特にクリスマスローズは残暑の厳しい季節から秋口、クリスマスローズのハイブリットなどが新しい葉を発生させる頃が最も被害を受けやすいためダニ剤の散布は欠かせません。 |
| クリスマスローズが罹る病気や害虫・農薬・薬剤 一般の園芸店・ホームセンターなどで通常入手できる農薬です。 この覧には劇薬扱いの農薬は掲載していません。 |
| 主な病名 | 治療のための薬剤名(一般の園芸店で入手できる薬剤) |
| ブラックデス | ウィルス性と見られており現在では効果のある薬剤はありません |
| 灰色カビ病 | ロブラール/ベンレート/ダコニール/ジマンダイセンなど |
| 立ち枯れ病 | ダコニール/オーソサイドなど |
| ブラックスポット | サブロール/ダコニール/ジマンダイセンなど |
| ベト病 | ジマンダイセン/オーソサイド/ダコニールなど |
| モザイク病(バイラス病) | ウィルス性と目されますので効果のある薬剤はありません |
| 軟腐病 | 予防的にはマイシン剤などがあるが、発生してから効果のある薬剤は無い |
| 炭疽病 | ベンレート/トップジン/ダイセンなど |
| 主な害虫名 | 薬剤等(一般の園芸店で入手できる薬剤) |
| アブラムシ(アリマキ) | オルトラン/アクテリック/アドマイヤー/オンコル/スミチオンなど |
| スリップス | マラソン/モスピラン/オルトラン/オンコルなど |
| ヨトウムシ | オルトラン/トアロー/捕殺 |
| エカキムシ | オルトラン/マラソン/スミチオン/アクテリックなど |
| ハマキムシ | オルトラン/スミチオン/マラソンなど |
| ダニ | マラソン・スミナイス、オサダンなどのダニ専用薬 |
| 浸透移行性農薬とは |
| 浸透移行性農薬とは土壌中に混入したり植物の葉や茎に散布することにより、植物の根や葉茎から農薬の成分が植物体内に吸収され、植物の体内全体に浸透移行し、それらの植物を昆虫が口針で刺し植物の汁を吸収することによって、農薬の成分が昆虫の体内に入り殺虫する薬剤です。 これら浸透移行性の農薬には水和剤(水に溶かして使用する農薬)と、土に混ぜて使用する粒材状をした農薬があります。 浸透移行性の粒剤など土壌中に混入して使用する農薬は、効果が長期間に及ぶためスリップス・アブラムシなど、目で害虫の発生を確認がしにくく、植物の葉や蕾・花から汁を吸う昆虫にはたいへん効果があります。 浸透移行性農薬の中で市販されている粒剤の主なものには、オルトラン粒剤・モスピラン粒剤・オンコル粒剤・アドマイヤー粒剤などがあります。 |
| 農薬などの薬剤を使用するときの注意点 ○農薬を使用するときには、必ず使用説明書を良くお読み使用してください。 |
| ○ 農薬を散布するときには、マスク・手袋などを着用して肌に直に農薬がかからないように注意し、もし目などに入ったり気持ちが悪くなったり肌が荒れるような症状などが発生したときには医師の診断を受けましょう。 また農薬を散布して気持ちに悪くなったりした時にはアルコール類は飲まないようにしましょう。 ○市街地で植物に農薬を散布するときには、通行人・洗濯物や犬猫・小鳥などの小動物に農薬が飛散しないように注意する。 ○薬剤を薄めたものは長期間は保存できませんので使用するたびに作るようにしましょう。 ○希釈倍率は粉剤1グラム(乳剤・液剤1cc)に対して水1リットルが1000倍になります。 粉剤2グラム(乳剤・液剤2cc)に対して水1リットルですと500倍になります。 ○農薬の希釈率、使用方法は説明書に従い必ず守りましょう。 ○余った農薬は焼却やゴミに出さずJA(農協)などに持ち込み処分してもらいましょう。(有料) ○薬剤の散布には展着剤を混用しますと雨などに薬剤が流されにくく、薬剤の残効性が高くなりますので規定に沿って使うと良い。 ○散布は葉の表だけでなく裏側や周囲の植物にも一緒に散布しましょう。 ○同一の薬剤を使い続けますと害虫・病原菌に耐性を作られ薬剤の効果が少なくなりますので、複数の異なった成分の入った薬剤を間隔をおき交互に散布するようにすると効果が大きい。 ○農薬を使用するときには必ず添付されている使用説明書を必ず読み説明書の指示に従って使用する。 |
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