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WK WAKAIZUMI-HELLEBORUS FARM
クリスマスローズ・ピンクアイス(Pink ice)の育種について
ピンクアイス
クリスマスローズ・ピンクアイス(Pink ice)は英国のアシュードナーセリーでジョンマッシー社主のパートナー・育種家ケビン・バルチャー氏が成功したのが初めてとの報告を受ています。
このニュースは世界中のヘレボルス愛好家たちに、あっという間に広がり大きな衝撃を与えました。
ヘレボルスは有茎種・無茎種の別なく遠い種同士の交雑も多くの育種家によって行われ、成功・失敗を繰り返されて来ました。いくつかの方法を使いWAKAIZUMI-FARMでもこの種の交雑を繰り返してきて、2002年に交雑に成功し(ニゲル×チベタヌス)種子が採取されました。
現在交雑された全ての種子からの花の確認作業を行っています。
全ての交雑の現象と考え方をHPに表すには幾つもの問題が発生しますので、今回は簡単な報告のみに止め開花までを継続してレポートとして発表していきたいと考えています。
なをニゲルとチベタヌスの交配種「ピンクアイス」の名称はイギリスのナーセリー・アシュウッド ナーセリーが名付けた品種名です。
   交雑に使ったニゲル  交配に使ったチベタヌス
               交配に使ったニゲルとチベタヌス
ピンクアイス・ニゲルとチベタヌスの交雑の方法と経過
2002年3月、WKニゲルと他から取り寄せたニゲルを母親に、チベタヌスを父親にして交雑させる。
幾つかの方法をもちいて行ったが、いずれにしても交雑を完璧にして、他の花粉の介在を許さないように、ニゲルの蕾がふくらんで先端がゆるんできたときに雄しべを除雄する。
除雄後はニゲルとチベタヌスの両方の花弁に茶袋をかけ、数日後に花弁が完全に開いたのを確認してから、父親のチベタヌスをニゲルの雌しべに受粉させる。受粉後には再度ニゲルの花弁に茶袋をかけ、他の花の花粉が昆虫などによって受粉させないようにする。数日おいて再度同じように受粉させる。
2002年4月中旬に交雑が成功したかの確認をする。種子の数は1房に4〜6粒が入っているのを確認。ニゲル単体では種子の粒が20位入っているのにチベタヌスを交雑させたため種子の数が少ないようだ。これらの現象から交雑が成功したと確信する。
茶袋を取り去り、十分に日光に当てる。2002年5月初旬、再度種が紛失しないように花弁を取り去り茶袋をかける。2002年5月中旬房が破れ種子が房から出たのを確認して種子を採取する。
種子の形状などを秋田の高杉種苗の高杉氏を通じてイギリスの育種家ウィル・マックルーィン氏に連絡を願い種子の確認作業に入る。程なく連絡が入り種子の形状などから確実に、ニゲルとチベタヌスの交雑が成功しているとの知らせが入る。
ピンクアイス(Pink ice)の交雑が成功しているのを種子の大きさや形などから再度確認し、秋まで保存して10月に種子を播種する。2003年2月発芽を確認する。
2002年・2003年・2004年と連続して交雑をさせる。2004年春、双葉の形状はニゲル。
一部ニゲルとは異なった双葉も確認。2004年、20株、11月末に発芽した全ての葉が枯れて落ちるが、用土に隠れた芽は活きていて十分に生育している。
このピンクアイスのページは2005/1月現在のレポートですので育種の経過は今後とも継続いたします。
       発芽 発芽後6ヶ月の苗

ニゲル×チベタヌスの発芽苗ニゲル×チベタヌスの発芽後6ヶ月全ての葉がニゲルの葉の状態。
   実生後1年のチベタヌス 花芽か葉芽かの区別はまだ付かない
(左)2005/04/10 原種・チベタヌス発芽後約1年。
(右)2006/01/10 11月初旬に6号のポットに植え替える。噂に違わずピンクアイスの成長は遅い。枯れ残った葉の間から太い芽が顔を出している。ただし花芽か葉芽かの区別は付かない。
   花芽確認 
2006/02/03ピンクアイスの花芽を確認しました。1月に葉芽か花芽かはっきりと確認できずにいたニゲルとチベタヌスの交配種「ピンクアイス」の芽が花芽と確認できました。開花まであと10日くらいかも知れません。

   花芽がピンクに色づいてきている 膨らみを見せてきた苗

(右)2006年は気温が低い日が続いているためかつぼみのふくらみが僅かです。
ほのかにピンク色に染まってきています。(右)2006/02/27僅かずつ気温が上がってくると花茎を立ち上げ花弁にも濃いピンクの色が乗り始めています。

    花茎の首を持ち上げてきた
2006/03/04
雨や曇りの日が多かったせいか茎の伸びが少なく感じます。
   姉妹苗 チベタヌスの苗
2006/03/04姉妹苗の新しい葉は伸びだしてきています。

原種のチベタヌス(右)と交配種ピンクアイス(左)の葉は明らかに異なっています。

チベタヌスの葉は薄いが、ニゲルにチベタヌスを交配した苗の葉はニゲルの血を引いているためかチベタヌスの葉と比較して、厚みがあり葉の数も少なく発生しています。(右)2006/03/04実生発芽後4年・原種チベタヌスの葉が展開してきました。

  花芽が開いてきている 初花
(左)2006/03/09花弁が開いてきています。
外側の花弁の色は濃いピンクをしているが内側の花弁の色は外側と比較して薄いピンクをしています。
(右)2006/03/14花弁は開いた。内側の花弁の色は淡いピンク。外側は少しばかり濃い色をしたピンク。ネクタリーはグリーン。この一番花で一番問題なのは花弁の縁が切れていることとネクタリーと雄しべの状態が貧弱、そして花粉管のボリュームが無い。蕾らしき物を発見してから約二ヶ月での開花。
    ピンクアイスの二番花 ピンクアイス開花
2006/03/24二番花が開花した。一番花と比較すると花弁の形も整い花の色は薄いピンクで肉厚。花までの茎の長さは約20センチ、ほぼ垂直に立ち一番花の時と比較すると茎そのものも太くなっている。
2006/05/04現在交配しましたニゲルとチベタヌスの苗は開花予定の株20株を数え、今年開花した花とは異なった趣の花も来年の春には咲いてくることと思います。
継続してリポートを続ける予定です。
ピンクアイスの苗
2006/09
2006年春に6号(18センチ)のポットに植え替えしている。
昨年の秋より僅かずつだが葉が増え鈍い緑色を表し、株の芽あたりが増えているようだ。
現在幾つかの親を使って交配したピンクアイスの苗も50株になり、来春には幾つもの株が
花を見せてくれるだろう。
ピンクアイス拡大写真
2008/01
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