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クリスマスローズの育て方とガーデニング 花と園芸植物の販売情報

若泉ファームのサイトにようこそ。お届けするクリスマスローズは奇跡の花、ニゲルとチベタヌスの交配種「絹」、外覆輪のセミダブル「雅」、ホワイト糸ピコティ「FirstKiss」、グリーンピコティ「翡翠」、赤い雄しべをもつ「卑弥呼」、 第4のクリスマスローズジャンル「Shall We Dance」などオリジナル品種をネットショップにて販売していますのでご利用ください。

クリスマスローズを育てる園芸用土 種類と用途

クリスマスローズを育てる栽培用土について

植え替えしたばかりのクリスマスローズ苗
クリスマスローズの栽培にどのような土や肥料・鉢・土壌改良材が最も適しているかは、栽培する地域の気候条件や栽培する人の生活スタイル・置き場所などの栽培条件を十分に加味して決めることが大切です。
この土を何パーセントとか、この鉢を、この肥料を使わなければというのは、上記の条件をいったん別の場所に置いた場合の一般的な考え方で、クリスマスローズを栽培する人の生活スタイルや、気候や植物の住みかとなる栽培地域・環境が違ってくれば、自ずとそれら土・鉢・肥料などは変えていかなければなりません。
幸か不幸か我々の住んでいる日本列島は、冬の厳しい自然条件がつきまとう北海道から、黒潮が連れてくる九州・四国・本州太平洋岸の温暖な気候、そして秋田・新潟・富山・福井などと日本海側の積雪地帯から奄美・沖縄県などの常春の島まで、四季それぞれにあらゆる気候条件が入り交じった島になっています。
また本州内陸の標高500メートルを超える生活地域ではなおさらのこと、雪・強風・霜や日光・気温・紫外線の変化などに注意を払わなければなりません。
私たちは、この日本列島の豊かな自然条件(環境)に適したクリスマスローズの栽培をしなければならないようです。
良く聞く話に北国が原産のヘレボルスだから北国の方が栽培しやすいと、、、、ところが実際にはクリスマスローズの栽培は鉢植えでも地植えでも北国の、特に新潟・福島・秋田や青森県など日本海側の積雪の多い場所では簡単ではないというのが現実のようです。むしろ太平洋岸の夏の暑さの方が遮光などを行い人の手によって諸問題をクリアーしやすいのではと思います。
栽培条件が悪いからと言って栽培を止めてしまったり、クリスマスローズの栽培の為に今住んでいる場所を移動しなければならないというのはナンセンスですので、どのようにしたら今住んでいる地域でクリスマスローズを美しく、また丈夫に栽培できるかを土の面から考えていきたいと思います。
クリスマスローズの栽培だけでなくあらゆる植物の栽培では、以下の4点の条件を最も注意し数々の単独土を混ぜ合わせて使う。

@用土の排水性
庭植でも鉢植えでもこの水はけが重要
排水性に考慮しないと最悪の場合には根腐れの原因になったりする
A用土の保水性
土中の水分の保持。
損なわれると枯れ死とまでは行かなくとも葉が黄色くなったり成長が遅れる
B用土の保肥性
雨や水やりで土中に含まれた肥料成分が逃げるのを少なくする
C用土の通気性
土の団粒構造を保持できるようにし土中への空気の流通を良くし根の呼吸を助ける

用土のブレンドについて
用土に供給された余分な水は逃がし、かつまた必要な空気や水分は土の中に保持する。
土が細かいと空気や水の流通が少なくなり、そのため植物に不要な水分が土の中に停滞したり、土の乾きが遅くなり根の呼吸が困難になります。
土の粒が大きいと余分な水は逃がし必要量の水を土の粒の中に蓄えることになりますので、時間の経過とともに根は少なくなった水を求めて伸びようとし植物の根が吸う水や空気の量も大きくなります。
クリスマスローズを栽培する鉢の種類・性質、栽培する地域の様々な気象条件などを加味して培養土の混合をしてみましょう
一般的なクリスマスローズ栽培の用土混合割合は、赤玉土5〜6、腐葉土3〜4、軽石1〜2割位を基準として改良用土を適量混合すると良い。

(付録)クリスマスローズ用に土を作るには使用する直前に混合するより、土を使用する前に必要な土を混合製作し、5〜6ヶ月間保存した上で植え込みに使用すると良い結果がでます。

用土のブレンドと土壌改良用土の一例
クリスマスローズを栽培する用土のブレンドとしては、主用土として赤玉土・腐葉土・軽石あるいは鹿沼土になります。
栽培する地域によって若干の組み合わせなどを考慮します。
特に西日本などでは赤玉土・腐葉土の量を少なくし軽石など体積に空気の量が多く含まれるものを多めに配合するようにする。
平均的なブレンドとしては赤玉土5〜7、腐葉土4〜2、軽石(鹿沼土)1を基準として、その他用土の調整に籾殻燻炭・蛎殻石灰・牛糞堆肥を適量ブレンドするようにします。

赤玉土
クリスマスローズや多くの園芸植物の主用土として使われ、関東地方の関東ローム層がある丘陵地域の黒土の下層に多くあり表土の黒土をはがして赤玉土を採取している。
赤玉土
赤玉土の産地としては主に栃木県鹿沼地方や茨城県東部にかけてで、植物の栽培基本用土として販売されている赤玉土の形質としては、大粒・中粒・小粒があり雑菌が少なく通気性や保水性に優れていて弱酸性の用土である。
ガーデニングブームといわれ赤玉土の生産量は多くなっていますが、市販されている物は必ずしも良質の赤玉土ばかりではありません。
使用に際しては硬質の赤玉土が望ましいが通常の赤玉土でも他の腐葉土・鹿沼土・軽石などとブレンドしたり、冬季に過度の霜柱・用土の凍結に注意すれば植物の栽培管理上全く問題はありません。
赤玉土の良否の見分け方は水を入れた洗面器の中に
コップ一杯ほどの赤玉土を入れ、20〜30分後にすくいだしてみて粒の崩れていない物が良いとされている
赤玉土をクリスマスローズに使う場合には5割から7割程度で小苗のポット上げや、5〜6号以下の鉢の場合には小粒、それ以上大きい鉢の場合には中粒以上の赤玉土を使うと良い。
販売されている赤玉土のおおよその大きさ。
大粒11〜16ミリ  中粒6〜11ミリ  小粒2〜6ミリ 

鹿沼土
古代の群馬県にある赤城山の噴火活動によって吹き上げられた火山礫からできた土で、栃木県から茨城県の北部に広まっている。
市販されている鹿沼土の多くは栃木県の鹿沼地方から産出する多孔質のうす茶色の用土で、透水性・通気性に富みサツキなどの栽培に多く使われ酸性の性質をもっている。市販の鹿沼土は大粒・中粒・小粒に分かれているが、使用に際してはみじんをふるいなどでより分けて使う。
完全に乾燥させてしまうと水分を吸収しなくなる性質があるため、使用に際しては注意を要する。
園芸基本用土 鹿沼土
またクリスマスローズに使用する場合には1割以下に止め必ず消石灰などで酸度調節をするようにしての使用が望まれる。

黒ぼく(黒土)
関東地方の丘陵地の表土下からとられる黒い色をした火山性の土で、有機質も若干含んでいる。クリスマスローズの栽培用土として使用する時には他の用土を混合して使用する
園芸基本用土 黒土

田土(畑土)
田や畑の土壌でそのままで使用するには通気性などは低いが赤玉土・骨粉や油かすを混入し、数ヶ月間混ぜ合わせると用土の団粒化が進み培養土として使用することが出来る。団粒化した土は他の土や土壌改良材(腐葉土など)と混合して使用することが出来るがクリスマスローズでは使われることは少ない。
鉢土として使う場合重量が大きくなるため鉢の移動に不便がともなう。

軽石
宮崎県などから産出する日向砂を代表とする火山性軽石の一種で、肥料持ちは少ないが通気性は大変良く使い方次第で様々な役割をします。
粒に数多くの穴が開いているため空気を保持すると同時に水はけを良くする。園芸基本用土 日向砂
赤玉土などに混入して通気性を良くするために使用する。
大粒・中粒・小粒と選別されて販売されているので大粒は鉢底に敷き水はけを良くし根腐れを防ぐため、中粒・小粒は用土に混合して使う。
関西地方などの夏季高温多湿の気候になる地域では、軽石の分量を多くすると鉢内部の空気の流通や保持、また
鉢内部の温度の低下が可能になり植物の健康の役に立ち、有用なバクテリアなどを土中に繁殖させるのにも優れている
軽石には産出地の名前から「浅間砂」「日向砂」「富士砂」などがある。
クリスマスローズ用の用土としての使用には1割から2割程度。

腐葉土
カシ・ブナ・クヌギ・ナラなどの落葉性広葉樹の落ち葉を土中のバクテリアによって分解させ土壌化させたもので、土壌改良材として有用である。
鉢でクリスマスローズを栽培する場合でも、また地植えするときにも土にブレンドして使用する。
腐葉土
性質としては通気性・保水性・保肥性に富んで各種の微量栄養素も若干含んでいる。
市販の腐葉土を購入する際には十分に分解が進んだ物を購入し、石・松葉・銀杏などの葉が混入していないものを使用する。

クリスマスローズ栽培での土に使用する割合は2割〜5割の範疇です。クリ・カシ・クヌギなどの落葉広葉樹の落ち葉を入手できる方は自分で腐葉土を作ることも可能で、落ち葉に油かすの粉末や米ぬかなどを混入し積み上げ、時々空気を混ぜ合わせるようにすると腐葉土が完成する。
地域によっては東南アジアや中国から輸入された葉を混入しているものも販売されていてそれらを使用するときには他の資材を混入することも必要です。

桐生砂
桐生砂は群馬県桐生市周辺から掘り採られる酸性の砂で盆栽栽培によく使われる。
クリスマスローズに使われることは希で重量も近くの鹿沼土と比べると重い。
園芸基本用土 桐生砂

パーライト
真珠岩を高温で焼いた物で白い色をしていて通気性や透水性に富んでいる。
培養土の土壌改良材として使用したりバーミキュライトと同様にクリスマスローズの種子を保存する際に使用する。
使用に際しては吸水性は良いが乾燥しやすいため他の土に混入して使用する場合には大量に使えません。
また軽量で水に浮きやすいため水やりの際にパーライトが鉢表から流れ出す恐れがあります。
パーライト
バーミキュライト
ひる石を高温で焼き上げ増量したもので無菌のため挿し木やクリスマスローズの種子の保存などにもちいる。
多孔質で水はけが良い土壌改良材だが、崩れやすいものも市販されているので注意が必要。

ピートモス
ヨーロッパ北部やカナダなどの寒冷地で、葦などが長年月堆積したものを掘り出したもの。酸度がPH3程度となるために単独では使用せず他の土に混入して使用する。
最近では酸度調節されたピートモスも販売されている。
一年草などでは特に問題はないが、クリスマスローズではプラグトレーに種子を蒔く際の播種用土に含まれている位の使用です。
日本など夏季の高温多湿の気候ではピートモス自体が腐ってしまう恐れがあるため、長期間に渡って栽培用土を変えることの出来ないクリスマスローズの鉢植えなどの主用土としては好ましくはない。

バーク堆肥
バークには大きく分けて2種類あり広葉樹の外皮を発酵させた堆肥と、メタセコイアなどの外皮を砕いた物とがある。冬期間のマルチングや鉢を飾る際に鉢の用土が見えなくするために使用したり、庭の雑草除けに使う場合が多くクリスマスローズの植え込み用土としての使用は少ない。

籾殻燻炭
稲の籾殻を蒸し焼きにした灰黒色の土壌改良材で、土の通気性を良くし根腐れ防止剤の役割もする。
燻炭を土に多量に混入すると微量栄養素欠乏症などが起きる場合もあるので、適切な混入量と用土の調整用土としての使用が望まれる。最近では中国から輸入されたものも増えている。アルカリ性の性質のため使用量には注意する。

ココピート
業務用の商品で一般的ではありませんが王子木材緑化でインド大陸の南端の島スリランカから輸入しているココヤシ製品です。
EU諸国などで多く使用されていて発酵熟成させたココナツの実を流水プールで塩分を除き粉砕した商品でポットの培土として向いています。

消石灰
用土の酸度を中和するために使われる。
アルカリ性であるため目に入ったり粘膜に触れないように注意する。

川砂
通常はクリスマスローズの栽培用土としては使われることは少なく種蒔き用土として混入され使用することもある。
川砂でも海に近い気水域の砂は塩分が含まれているため植物栽培には適さない。著名な川砂には「朝明砂」・愛知県の矢作砂や兵庫県の天神川砂などがあり、、火山性の川砂には群馬県や栃木県から産出する赤茶色の鹿沼土に似た「桐生砂」などがある。

牡蠣殻石灰(有機石灰)
牡蠣やホタテ貝などの貝の殻から塩分を除去し粉末にした有機石灰。アルカリ性を持つため用土の中和などに使用する。

貝化石
富山県などから産出する貝化石は、用土の酸度調節に使われ微量栄養素なども含んでいる。

ゼオライト
日本では沸石とも呼ばれ秋田県が主な産地で、販売されているものには モルデナイト沸石とクリノプチロライト沸石が多くイオン交換機能があり多種の微量栄養素が含まれている。栽培植物の根腐れ防止に用土に混入して使用する。
栽培環境に合わせて適切な用土で植え込まれているクリスマスローズでは特にブレンドしなければというものではない。

水苔
用土や土壌改良材とは異なるが乾きの速い鉢や用土で植え込んでしまったような場合に、用土の表面に敷き詰めて乾燥を予防するのに使う。
夏の高温多湿の影響で水苔が腐敗する恐れがあるのでクリスマスローズの培養土としての使用は出来ない。

牛糞堆肥
牛糞堆肥は牛糞尿にオガクズを混入し作られたもので特に肥料的な効果は少なく、植え土の土壌改良効果を目的に使用するものです。
市販されている牛糞堆肥をクリスマスローズの培養土として使用する場合には、完熟し糞の匂いの無いものを使います。土壌の改良と考えての使用が望まれます。

馬糞堆肥
馬糞を木材チップと混合発酵させて作った馬糞を中心とした堆肥です。
牛糞よりも微生物含有量が多いため土壌改良力に優れるている。
クリスマスローズの庭植えや野菜などを生産する場合には土壌改良の効果が高いがクリスマスローズなどの鉢栽培には効果などは不明。


 


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